金屋子神話民俗館

 

入り口

※2022年11月30日をもって閉館。 展示物は和鋼博物館に集約。

以下は旧情報となります。

所在地: 島根県安来市広瀬町西比田213−2
 TEL:0854−34−0700
アクセス: JR山陰本線安来駅からイエローバス広瀬行きで広瀬営業所へ、西比田行きに乗り換えて終点まで、計1時間半くらい。
開館時間: 午前9時〜午後5時   水曜休館(祝祭日のときは翌日) 12〜3月冬季休館
  入館料 310円  (2021年)
概  要: たたら師たちに昔から信仰された金屋子神の神社近くにあるテーマパーク。金屋子神にまつわる神話やたたら師の伝承、民話を紹介しています。

西洋の火の神ヘイファイストオスに連なる、製鉄神の伝承や、日本の山野を踏み歩いた鉄人伝説など、民俗学に興味のある人にも結構刺激的かと思います。

感  想: ホールの中央にある桂の木の模型が不思議な雰囲気を醸しています。

金屋子の神は、製鉄技術を伝えた神で、昔兵庫の宍粟郡に降臨しましたが、「ここはちょっち住みにくい」と言って鷺に乗って出雲の国に羽を伸ばし、西比田、黒田の森の桂の木に舞い降りたといいます。ここで、安部正重という人がご託宣を受け、神社を作って神主になりました。相談を受けた長田兵部朝日長者は、たたらを築いて、初代村下(技師長)になりました。大勢の神々が降り立ってたたら建設に力を貸しました。

…といった話を読んでいると、心ははるかはるか暗い森の中に彷徨うように思えます。もののけの世界?

奥の映像シアターには、数本の製鉄や金屋子神についてのビデオがあります。

入り口のロビーには、セルフサービスのお茶とコーヒーのセットが置いてあり、自由にポットから湯を注いでくつろぐことが出来ます。岩明均の「七夕の国」を思い起こしながら、鷺って、天からの御使いなんだなあ、とか物思いに耽ったことでした。 (2000年)

※桂の木は日本各地に生育し、時に樹高30数mに達するという。雌雄異株。カツラ属は日本に二種、中国中部に一変種があるだけとされ、中国では古くから月中にある想像上の木とされたらしい。中国で「桂男」の語は月中に住む仙人を指した。日本の古歌にはカツラに関わるものが多くある。

 

次のページへ