151.ボルトウッド石 Boltwoodite   (ナミビア産)

 

 

シン!こちらミッキーだ!プロジェクト4のやつらが、ボルトウッドをばら撒いているとの情報が入った。至急X−29を飛ばして迎撃せよ!

ボルトウッド石−ナミビア、スワコップムンド産

 

禁断の放射能鉱物のひとつ。閃ウラン鉱から生じた二次鉱物で、美しいウランイエローの針結晶が束状に集合している。本鉱自体は、長さわずか1センチ程度の大きさだが、ガイガーカウンターを近づけると、振れる振れる。きっと母岩も放射線を発してるのだろう。標本を持つと、指先がぴりぴりシビれる。(私は、ピッチブレンドを持っても同じ症状が出る。)

封印して蔵っちゃったので、普段は写真でしか拝むことが出来ない。こうして見ているだけなら、綺麗な鉱物なんだけどねえ。

 

追記:ボルトウッド石は組成 (K,Na)(UO2)(SiO3OH)・1.5H2O、ウラノフェン群に分類される含水含ウラニル珪酸塩である。ウラノフェン Ca(UO2)2(SiO3OH)2・5H2O と同様、閃ウラン鉱 UO2 の風化物として生じることが多いが、閃ウラン鉱からの直接分解物(含水ウラン酸化物)がさらに風化分解された産物とみられる。
ユタ州エメリー郡の「ピックのデルタ鉱山」から 1956年に報告され、イエール大学の放射化学者 B.B.ボルトウッド(1870-1927)に献名された。ウラノフェン(1853年記載)に似て、淡黄色土状・微粉末状で産することが多く、長い間見落とされていたらしい。針状、艶のない繊維状、塊状などの産状も。

良標本はナミビアのカーン川とスワコップ川支流域のゴアニコンテス Goanikontes が一手卸元。アラスカ岩の脈中にウランの熱水鉱化作用が起こり、茶色の石灰岩を母岩として 3cm に達する放射針状(球状)結晶が晶出したもの。石膏や方解石の結晶を伴う。1970年代中頃と 90年代に市場に出回った。
乾燥した不毛の土地で、支流といっても干上がった川筋が溝になって走るばかり。地表に剥き出した溝を掘って採集されたという。(2019.6.29)

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