165.砒素バナジン鉛鉱  Endlichite  (メキシコ産)

 

 

エンドリカイト−メキシコ、マピミ産

 

バナジン鉛鉱は、通常、鉛鉱床の酸化帯に生じる二次鉱物で、しばしば緑鉛鉱、黄鉛鉱(ミメット鉱)、白鉛鉱、硫酸鉛鉱といった一連の鉛の二次鉱物を伴うことがある。

このうちミメット鉱は、バナジン鉛鉱のバナジウム酸基が砒酸基に交代した鉱物。砒酸とバナジン酸は任意の割合で入れ替え可能で、特に中間的な成分のものを砒素バナジン鉛鉱(エンドリカイト)と呼んでいる。
バナジン鉛鉱は鮮やかな赤、ミメット鉱は綺麗な黄色(緑もあり)のイメージがあるが、中間種である本鉱の標本は、たいていくすんだ褐色〜銀灰色をしている。なんでだ?

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