No.16 日曜市場 in ハノーバー
「念ずれば現ず」という人があり、
「山ほど願って針ほど叶う」ということわざがあり、
「神の御心のままに」という教えがある。
ただ機会を待ち続ける人があり、
また自分からアクションを起こさなければ
何も始まらねえぜ、という人がある。
まあ、信条はなんだっていいのだが、
行きたいと思っていた土地に旅する
機会が巡ってきた時は、
とにかくなにかに
感謝せずにおられない。
ハノーバーに行った。
ただ町を歩いて空気を嗅いだ。
それだけで、うれしいのだ。
日曜日の早朝。
オペラ座の前の大きな通りの舗装歩道。
トラクターがなにやら運んでいた。
ダイコンのハリボテに農夫の人形にリース。
ドイツ語でなにか書いてある。
けど読めない(笑)
広場に大きな烽火(のろし)台。
その手前に野菜を盛った小山が作られている。
向日葵やら南瓜やら甘藷などが
藁のこおりを積んだピラミッドの段上に並んでいる。
並べている。
古いスタイルのトラクター。
荷台にいっぱい収穫を載せて。
牝牛もいる。
そうかあ。収穫祭かあ。
リースとは本来呪符なのか? と思ってしまう。
小鍛冶の道具一式。ふいごの形は
デ・レ・メタリカにも出てくる羽子板状ジャバラ。
これは町角のとあるお店の前のデコレーション。
前足に赤い長靴を履いているのが、
なにやら童話めいて曰くありげ。
そういえば、金枝篇には、ハノーバー地方の収穫祭に
ついて、次のような記述が載っている。
『ハノーヴァーのウェルツェン付近では、
収穫祭りは「収穫山羊を持ってくること」ではじまる。
それは何であるかといえば、最後の刈り束を
結わえた女を藁の中に巻き込み、収穫の花冠をかぶらせ、
手押車で村まで運んで来て、それを取り巻いて踊るのである。』
そういうのも見てみたいものだなあ。
(ハノーバー市街へ)
このページ終り ホームヘ