玉市その2


台北市を南北に走る高速道路「建国道」が、台北駅の南から東へ伸びた仁愛路と立体交差をつくるところ。ここが名物の玉市が開かれる場所です。

建国道の高架下は、普段は二階建ての駐輪・駐車場になっているのですが、週末になると、一階部分が玉市のために提供され、縁日の屋台に似た小さな店で、ぎっしりと埋まります。
数えたわけではありませんが、ブース番号から判断すると、600店近い業者が集まっている様子です。

市は、交差点の北側の高架下にあって、南側(交差点側)と北側とに出入り口があります。南側が正面口です。大きな看板が上がり、入口手前に、食べ物の屋台とベンチが並んでいます。外からみると、狭くて暗いように見えますが、入ってみると案外に広く、ブースごとに電球を灯しているので、暖かい室内といった感じがします。ここは外部と隔絶した石の世界です。左右と中央に通路が作ってあって、それぞれの通路の両側にブースが並んでいます。ひとつのブースは、だいたい1間ほどの間口です。日本の鉱物フェアと似たような配置です。(多分、こういうのは、万国共通なのでしょう。)

 

台湾は大理石の産地として有名で、台湾中部の花蓮山脈には大理石だけで出来た谷があります。また台湾ひすいの名前で知られる軟玉の産地でもあります(cf. No.917 タイガーネフライト)。玉市では、もちろんこれらの国産の玉も売られていますが、むしろ主流はミャンマーの翡翠や中国大陸産の各種軟玉、蛇紋石類のようで、品揃えも豊富です。なかでも、鮮やかなみどり色の翡翠は、多くのお店で扱われています。(上の4つ並んだ写真の先頭がミャンマーの玉。末尾は、中国の寿山玉)


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