344.コバルト方解石 Cobaltoan Calcite (モロッコ産) |
追記:コンゴ産のピンク方解石は 1980年代から出回って、世界最良の呼び声がかかっていたが、2000年代に入るとモロッコ産が出てきて声価を二分することになった。
ブー・アズールのコバルト・ニッケル鉱山ではすでに 1930年代にこのテの標本が見られたというが、市場に溢れ出すほどではなかったようだ。2001-03年頃、アグーダル
Agoudal 鉱山で濃いピンク色の短柱状結晶がひしめく 1mサイズの板が採集され、03年のサン・マリオ・ミン・ショーにアクバル
Aghbar鉱山産と標識された標本が出回ったのが始まりと思しい。それから数年間は各地の鉱物ショーの花形であった。
上の記事を書いた時分(2005年)は値段もこなれていて、ありがたかった。その後も折々新着品が出ているらしい。現時点での入手しやすさを言えばモロッコ産に軍配が上がる。
(2023.6.10)