375.リトフィーズ Lithophyse (フランス産)

 

 

リトフィーズ −フランス、レイラン、エストレル産
(流紋岩を母岩とするアゲート/左:研磨断面 右:球状表面)

 

めのう・アゲート・玉髄・カルセドニー・碧玉・ジャスパー。
私はその区別がよく分かっていない。いや、説明しようとしなければ、分かっているのであるが…。

この石は、Lithophyse と呼ばれるもの。ギリシャ語で「空泡のある石」の意。和名、岩泡(がんぽう)。
流紋岩質溶岩のような火山性の岩には、内部に球状の空洞を持つものがあり、しばしば同心円状の層を作っている。ガスが膨張する過程で形成されたものだそうで、この標本はそうして出来た空隙に珪酸成分が入り込んでめのうになっているもの。
語源からすると、めのうでなく、オパールやジャスパーが填まっていても、あるいは空隙のままであっても、いずれも Lithophyse であろうか。

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