ある年の鉱物ショーに、「ジャスパー」として出ていた石。 触った感じは柔らかく、石英に特徴的な固さとつるつる感がない。指先に吸いつく感じは、むしろ硬めの粘土質と思われる。 切断面に同心円状の幻想的な色の変化が見られ、その模様も色も、石ごとにひとつひとつ違っていた。初めて見た標本で、ジャスパーでないと思いつつ、「バラはバラでありバラである」と観じ、3コ求めた。石は石であり石である。