No.67 成都 (四川省)

 

「蜀犬日に吠ゆ」ということわざがある。
蜀(今の中国四川省)の地は、周囲が高い山に囲まれて
いるため日の出が遅く、日没は早い。そして深く霧や靄が
立ち込めることが多いために太陽の見えるときが少ない。
たまに太陽が出ると、犬が怪しんで吠えるのだという。
転じて、見識の乏しい者が他人の優れた言行を
あやしんで文句をたれることにたとえたもの。

私の成都滞在は束の間のことだったけど、
靄にかすんだ空港に飛行機が降りていったこと、
(春先の)どんより曇った空の下
野原に黄色い菜の花が咲いていたことが
印象に残っている。

いちめんのなのはな

成都市のショッピングエリア。
イトーヨーカドーが店舗を開いており、見学させていただいた。
当時は(まだ)中国に「サービス」という概念がなく
売り子さんの教育がいかに難しいことかを伺った。
(開店までに随分時間をかけて教育されたらしい。)

成都市民にとって、ヨーカドーはワンランク上の品物が
手に入るところだったらしいが、入店すると歓迎の声で
迎えてくれる接客は、驚き桃の木であったという。
(普通のお店は「売ってやってる」という構えが当然だった)

食料品売り場に、小さなうさぎの頭が並んでおり、
こちらの人の大好物だと聞いてびっくりした。
節日には何百個と飛ぶように捌けるベストセラー商品。

※ 2022年の暮れで閉店とか。時代が移ったんだなあ。

四川省といえば、四川料理。四川料理と言えば、マーボー豆腐。
その元祖みたいなお店だという。トロっとした日本のマーボーと違って
味噌を練ったかのようなペースト状のマーボー。
唐辛子も花椒もしっかり利いて辛い。でも旨い。火を吹く、汗を吹く。
お店のブランドのレトルトをヨーカドーで入手して持ち帰ったが、
日本で食べるとやっぱり成都の味とちょっと違うな…と思った。

夜どこかのホテルのエキシビションを見物したものと思う。
が全然記憶にない。

ん〜、覚えてないなあ…。でも仙女風のコスプレですよな。
高松塚?

四川料理…だったと思う。

街なか。この町もやはり自転車が多い。

渋滞

縁台麻雀?

成都から40キロほどの広漢市にある三星堆博物館を見学。

玉石のサンプルというので興味を持って眺めた。
説明によると遺跡付近の河から出た原石らしく、
古代の中国は、ホータン玉を知る以前には
地元の玉材を利用していたものか。

日本でいう、管玉(くだたま)。
三星堆遺跡はBC3000-2000年頃の古蜀文化に属するもので、
1929年に農民が玉器を発見したことを機に世に知られた。
1980年代以降漸く本格的な発掘調査が行われて
都城跡から玉器、青銅器、金器などを出土した。

画像の玉は翡翠めいた綺麗な翠色をしている。
当時、翡翠(ジェーダイト)の玉器がホントにあったのかよ〜
と疑うが、ジェーダイトでないとしたら、この色はアマゾナイト
ムトロライトタイプの碧玉か、あるいは着色したものだろうか。
調べてみないと分からない。

三星堆といえば、この「縦目の神」。
モアイにもちょっと似ているか?


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