ダルネゴルスクでは方解石は脈石鉱物として広く見られ、この産地に出るほぼあらゆる鉱物との共産が知られている。結晶は７０ｃｍに達するものがあるという。
市場には洪水のように（これはインド産沸石を描写するための修飾語でもあるが）標本があふれており、晶癖もさまざまだが、私としてはやはり犬牙状の結晶が平行連晶している画像のようなタイプが好ましく思われる。入手の機会があれば、ぜひ紫外線ランプをあててみられるとよい。たいていビビッドなオレンジ色に蛍光するはずだから。このタイプの蛍光は、微量のマンガンと鉛との含有によって生じるとみられる。

cf.No.279 神岡鉱山産の方解石も同様の蛍光性を持っている。