ひま話 ヨアネウム その3 鉄の花 (2014.7.2)


シュタイアーマルク州(スティリア)のエルツベルクは 1000年以上に亘って採掘され、いまなお現役で稼働を続ける大鉄山である。シュタイアーマルクの心臓と呼ばれている。(cf.エルツベルグ鉱山 その1
地下坑道のところどころに石灰石やあられ石が鍾乳状に晶出し、あたかも白い花のような奇観を呈する。古来「鉄の花」(ラテン語でフロス・フェリ、ドイツ語(オーストリアドイツ語)でアイゼン・ブリュート)と呼ばれるもので、ヨハン大公の頃にはスティリアの鉱山業のシンボルとされていた。

エルツベルクの鉄の花 

エルツブルグ産

ケルンテン、ヒュッテンベルク産

ハンガリー、シェムニッツ産

エルツベルグに限らず各地に同様の花がみられる

銅を含んで青く着色した鉄の花

海生生物のような方解石の標本

あられ石 (フォーゲル・ネスト:鳥の巣 と呼ばれるもの) エルツベルグ産

グラーツの北方には石灰岩地帯があり、鍾乳洞やその中で成長した鍾乳石の類が有名である。また含銀方鉛鉱等の鉱石があって、かつて小規模な鉱山がたくさん開かれ、栄えていた。

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