62.藍鉄鉱  Vivianite   (ボリビア産)

 

 

わたくしを 発見したのは ビビアンちゃん だから私は ビビアンナイト

藍鉄鉱 −ボリビア、オルロ産

(左) ウクライナ、黒海沿岸産

 

藍鉄鉱は鉄と燐と酸素(と水)で出来ている。わりとどこででも出来る鉱物で、粘土層の中からでも採集できる。自分で採集したことがないので、真偽は知らないが、掘り出して見ると団子状の白い塊で、おや、と思うが、日光に当てると急速に藍色に染まる。これは光によって酸化が速やかに進行するためである。よく標本屋さんで見かける緑色半透明の美しい標本は、藍色に進化する途上のかりそめの姿なのだそうな。そんな事情があるので、私は黒い紙に包んで、引き出しに蔵ってある。

下の写真の標本は、ナイチンゲールで有名なクリミア半島の堆積層の中に生じたもの。ここでは二枚貝の殻に藍鉄鉱の結晶がぞくりと生えたものが見つかる。写真ではわかりにくいが鉱物ショーなどではお馴染みさんのひとつだ。

cf.No.74 補記   No.574 アナパ石

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