クリノゾイサイト（斜灰れん石）については Ｎｏ．５１５に解説とも愚痴ともつかないファジィなコメントを載せたが、その後（昨年の春頃に）上の標本を手にした。あきらかにマンガン発色の赤みを帯びた結晶で、斜灰れん石タイプのチューライト（桃れん石）になると思われる。
飾り石に用いられる塊状のチューライトはそんなに珍しいものではないが、半透明の結晶標本はあまり出回ってない。最近参照を心がけているムーアの「発見概要」に、斜灰れん石の標本産地は２７ケ所載っているが、ピンク色の標本がマークされているのは２ケ所のみである（本産地は未記載）。とりあえず、見かけたらゲット、なのではないかな？
ちなみに宝石の世界では、 21世紀に入る頃からピンク色のタンザナイト（灰れん石）が時々市場に出ている。とはいえ、こちらも結晶標本はそんなに見られるものでない（値段的にも手にあまる）。