No.81 フランクフルト・アム・マイン (ドイツ) その4
マイン川沿いの散策道を散歩。
まだ若い頃、大先輩に連れられて
夕食の後マイン川畔をそぞろ歩き
街の灯りを眺めた。
(川の南側のザクセンハウゼンは
居酒屋のある下町)
歩きながらその方は、ヨーロッパ経済の
心臓と言える大都会を往くジャパニーズ
ビジネスマンの昂ぶる心持ちを
語って下さったが、
遅れてきた「国際化」時代の私は
とうとうその心境を体感せずに終わりそう。
マイン川を渡す鉄橋(アイゼルナー・シュテグ)
なぜこんな橋が街のシンボルなのか
私にはよく分からない。
でも観光名所です。
鍵を掛けたり、記念写真を撮ったり。
橋のたもとの聖レオンハルト教会。
こちらも 1219年創建という古い歴史。
もとはロマネスク様式で、15世紀に
ゴシック様式に一部改装したという。
落ち着いた外観に好感を持つ。
初め、ドイツらしく聖ゲオルグを奉っていたが、
1323年に聖レオンハルト(レオナルドゥス)の
聖遺物を獲得した。
聖レオナルドゥスは AC500年頃の人で
両親はフランク王宮廷の高位者だった。
レオナルドゥスはしかし隠修士を志して
オルレアンに向かい、伝道を続けて
やがてリモージュの森に住んだ。
数々の奇跡談があるが、
牢獄の鎖に繋がれた者が彼の名で祈ると
鎖が切れて自由になったという話が多い。
11世紀の聖伝に書かれて以降崇敬者が増え、
フランス全土、イギリス、イタリア、ドイツ、
オーストリアに広まって民衆の人気を得た。
捕虜、囚人、妊産婦、家畜の保護聖人。
レオナルドスに捧げられた教会は
建物全体を鎖で巻いてあったり、
多数の蹄鉄(鉄製品)が奉納されるそうだ。
するとこの教会の前の鉄橋や
鉄橋に掛けられた鍵も、
何らかの奉納物とみなしてよいのだろうか。
川の北側に高層ビル群が聳える。
聖バルトロメオ大聖堂の尖塔が見える。
南側の散策道。ベンチに座ってぼんやりと。
秋だったが、日が射せば暖かい。
龍退治の聖ゲオルグ…かな?
この噴水にはかつては別の像が
置かれていたのではないかと思われ。
川の北側の散策道。
ユーロタワーとマインタワーが並んで見える。
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