559.ミクサ石 Mixite (ギリシャ産)

 

 

Mixite ミクサ石

ミクサイト−ギリシャ、ラウリオン、ヒラリオン鉱山産

 

ミクサ石。一見、単純な銅の二次鉱物(例えばブロシャン銅鉱)のようだが、ビスマスと銅の水和水酸砒酸塩で、ビスマスを含む鉱床の上部酸化帯に、エンプレクト鉱(銅とビスマスの硫化物)などの一次鉱石が分解して生じるものと考えられている。その分希産である。文献によると1880年、ボヘミア、ヨアヒムスタールの鉱山官A.Mixaに因んで記載とある。
ちなみに銅の砒酸塩にはオリーブ銅鉱コーンワル石クリノクレースなどがあり、その標本はまあまあ見かけるが、ビスマスの砒酸塩は珍しく、ワルプルギス石、アテレスト石などあるもののまず見かけない。ミクサ石はまだ出回っている方だろう。エメラルド色の針状結晶が放射状あるいは房状に集合した姿は美しい。

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