No.71 クアラルンプール その3

 

マレーシアは他宗教国家。主流はイスラム教でマレー系の人々が信仰する(人口の約6割)。中華系は仏教やキリスト教、インド系はヒンドゥー教徒が多い。

インド・イスラム風の建物。マレーシアは古くからインド文化・商業の影響を大きく受けた土地柄で、イスラム教もインド商人(やアラブ商人)を通じて入ってきた。15世紀に国教となる。 cf. スズの話

国立のモスクであるマスジット・ネガラ (礼拝堂)
クアラルンプール駅の近くにある

中庭の噴水とミナレット

白いタイル張りの回廊

礼拝堂のなか

西側の敷地内にある霊廟 首相らを祀る

マスジット・ネガラの西隣りの敷地にあるイスラム美術館
 の天井装飾
アラビア文字って、なぜこうも装飾的なのか(外周円を飾っている)。

ドーム形の天井 幾何学美

コーラン(経本)の装飾扉
というか、ほとんど宝飾品に他ならない
仏教用語ではこういう過度の豪奢化を「荘厳」と表現する。イスラム教は偶像崇拝をしないので、経本が荘厳の対象として意識される。

首あて…かな。イスラム風のような、マレー風のような。
真珠を使っているのが海洋民族ぽくていい。

神剣クリス 古くは隕鉄を用いて鍛造された。cf. 天空の剣の話
うねった刀身に、異質の鉄・鋼を重ねて鍛えた時に現れる「ダマスク模様」が見える。ダマスク刀や日本刀と同様、戦士の魂とみなされ、数々の秘教的な伝説をまとっている。マレー系成人男性のイニシエーション器物として今日に残り、結婚式や宗教的儀式のときには必ず携えて臨む。インドネシアのバリ島の舞踏では、魔女ランダの呪いにより戦士たちが自らの胸にクリスを突き立てるくだりが有名。

美しく装飾された繊細で華麗なクリス。この種のクリスは実用器というより威信財で、柄の部分はおそらく青白玉(軟玉/ホータン玉)と思う。
金線とエナメルの象嵌細工は、いわゆるイスラム玉・ヒンドスタン玉の典型的なスタイル。刀身も装飾紋を刻んだ上に金箔押しで仕上げてある。

直刀形のクリス マレー半島は馬来半島と表記することがあるが、戦争の時に馬が活躍したかというと疑問に思う。
馬頭デザインの柄はむしろ大陸風で、インドあたりの好みを示すものではないか。

玉質の器物 青玉、青白玉のようで、デザイン的には中華の風が濃い

博物館内のレストラン 優雅に中東風の料理を提供している

 

KLタワーの南にブキッ・ビンタンという繁華街がある。
そのエリアに張公聖君廟という小さな寺院があって道教の神様を祀っている。
たまたまなにかのお祭りパレード(文化遊行)をやっていたので見物。

なんじゃ なんじゃ 何を燃した?

ステージで音楽を演っている 中華風のシンバル(元はインド楽器)や太鼓が響く

揃いのTシャツを着ているが、なぜに Carlsberg ?
ビール飲んで騒ぐのかな。

私には龍に見えるが、「舞獅」らしい。

舞いを奉納

 

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